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自作/改造モビリティが集合——第1回自作モビリティショーに行ってみた

EV化したバイクやセルフメイドの原付ミニカー、ボディに木を採用したカートなどユニークな自作モビリティが集まるイベントが開催された。「自作モビリティシーンを盛り上げたい」と意気込む主催者自身もモビリティ開発者。集まったユニークな作品を紹介したい。

会場は千葉県松戸市、中小企業の倉庫やオフィスが連なる渋いエリア。その一角にあるオフィスにユニークなモビリティが集まっていた。

4輪から 4輪から
2輪に至るまで集合 2輪に至るまで集合

こだわりの強いデザインが施された4輪もあれば、一見普通に見えて、よく見るとパーツが通常のものとは異なる2輪が展示。会場では出展者同士の交流だけでなく、モビリティに関心のある好事家たちが試乗を楽しんでいた。

主催者はfabcrossでも度々紹介している、変形バイク「タタメルバイク」開発者の生駒崇光さん。生駒さんの会社「ICOMA」の開発関係者や知人らが集まり、ありそうでなかった「自作モビリティ展示会」を企画したのだ。

会場にはタタメルバイクの歴代モデルも展示されていた。 会場にはタタメルバイクの歴代モデルも展示されていた。

イベント当日はMaker Faire Tokyo 2024の翌日ということもあり、Maker Faireに展示されていた作品も。海外のスタートアップ関連のイベントや展示会では、期間中に会場の外でサテライトイベントが公認、非公認を問わず開催されることも珍しくない。Maker FaireやNTなど個人のものづくり関連イベントのサテライトイベントが増えると、開発者同士の交流もさらに有意義になるだろう。

ここからは出展されたモビリティの一部を紹介したい。

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Maker Faire Tokyoにも出展していた変形ロボットプロジェクト「ファイバリオン」のビークルモードのモック。開発者の石田賢司さんはパトレイバーのイングラムを操縦できるプロジェクトにも参画するすご腕のエンジニア。

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りひと工業自動車部さんの「木と鉄で作る原付ミニカー」。Maker Faire Tokyo出展のために神戸から参加したという。側面はガルウイングドアで公道も走行可能という本格的な一人乗りモビリティ。

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ライト・モビリティ設計の水島徹さんが開発した木製電動カート。曲線の美しいデザインが目を引く。Webサイトにはメイキング動画も公開されている。

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ICOMAの車両開発にも携わる豊永大空さんはセルフメイドの原付ミニカーを2台展示。両モデルともホームセンターで売られている鉄パイプでフレームを組み、エンジンなどの動力系のパーツはバイクから流用している。

右側のモデルは毎日での通勤にも使用しているだけでなく、日本一周旅行も達成。走行距離は4万kmを超えるという。

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スズキを代表するバイク「カタナ(GSX750S)」を電動化したのは岩渕雄太さん。大型のバッテリーとモーターを搭載したバイクに会場に訪れたエンジニアもくぎ付けになる。

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何の変哲もないバイクに見えるが、こちらも電動バイク。宇都洸輔さんと番匠鷹也さんは動かなくなった古いバイクをEV化するプロジェクトを京都で進めている。筆者も京都で大学生だったころは原付バイクで通学していたが、京都はコンパクトな割にバスでしか行けないエリアも多く、原付バイクを重宝した。

ガソリン車をEV車にする「コンバートEV」は、海外でも注目されている。脱炭素化を目指す社会の動きを鑑みると、岩淵さんや宇都さんらの取り組みも遠い将来には商用化している可能性もありそうだ。

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最後に紹介するのは蕪木孝さんの怪作「アブライダー2024」。腹筋を鍛えるアブローラーに電動ドリルとチェーンを取り付けてモビリティ化したもの。筋トレをしながら移動もできる一石二鳥のモビリティだ。

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自作モビリティの輪を広げよう

今回出展されたモビリティの多くはナンバープレートを取得し、公道でも走行できるものが大半。自分の作ったモビリティを日常生活で楽しむ様子をSNSで公開している人もいて、単なる趣味にとどまらない活動の一端を垣間見た。

生駒さんは自作モビリティショーを今後も開催したいと考えているようだ。こうしたイベントでの交流から新しいアイデアが浮かぶことも珍しくない。興味のある方はICOMAのSNSアカウントをフォローしよう。

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