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材料噴射型3Dプリンティング技術を清水建設が実工事に初めて適用

清水建設が「材料噴射型3Dプリンティング技術」を有筋構造部材施工の実工事に初めて適用した。

同社は2019年に材料押出型3Dプリンティング用の繊維補強セメント複合材料「ラクツム」を開発し、さまざまな施工に適用してきた。しかし、材料押出型の場合は、プリント材料を真下へ押し出しながら積層していくために、有筋構造部材のような鉛直方向に鉄筋を中に組み込むような造形ができなかった。

今回実工事に適用した材料噴射型の3Dプリンティング技術は、プリント材料を圧縮空気によってノズルから噴射して造形する方式だ。プリント材料を鉄筋の外周から吹き付けていくことで有筋構造物の造形が可能になる。

実工事適用に当たってはロボットアーム型のモバイルプリンターと自動材料製造装置を新たに開発。これらをトラックで現場に搬送しオンサイトで施工した。実際に施工したのは断面積0.4m2、高さ2mの有筋構造部材で、1本当たり2時間50分で施工完了。従来の工法と比較して約4割施工時間を短縮できたという。

材料噴射型3Dプリンティング技術による構造体は構造性能にも優れており、従来の工法と同等以上の構造耐力と靭性を持つ。

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